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2009年4月22日 (水)

ダニー・ボイルを考える

今年のアカデミー賞で見事主要8部門を受賞し、一躍“巨匠”の仲間入り?鳴り物入りでハリウッドに乗り込み、返り討ちにあった挙句に、最近では「ダニー・ボイルって...ゾンビ映画の監督やろ?!」なんて言われ...(苦笑)初期の頃からお気に入りの監督やっただけに、苦節...?年、ほんまに受賞おめでとうって、拍手を送りたくなる。

この監督さんの作品と出会ったのは、ちょうどイギリスに留学してた頃やった。映画監督としてのデビュー作品『シャロウ・グレイブ(Shallow Grave)』を、たまたま現地の映画館で観たんやね。ルーム・シェアをする3人の男女が、ひょんなことから大金を手にし、互いに疑心暗鬼になっていくってなサスペンス・スリラーやったんやけど、つたない英語力の理解でも、その捻くれたストーリーに才能を感じたんよなぁ。この映画で主演したユアン・マクレガーは、監督の次作『トレインスポッティング(Trainspotting)』で監督ともども、更にメジャーへと突き進むんやね。

このトレインスポッティングは、麻薬中毒の若者を描いた作品なんやけど、その独特な映像センスで強烈なインパクトを残し、ダニー・ボイルって名前を決定的に広めたんよね。ユアン・マクレガーもさることながら、共演してたロバート・カーライルの弾けっぷりが凄かった!この映画のサントラで使われたアンダーワールドの"Born Slippy"も売れたしね。

この成功を手にイギリスからハリウッドに進出したものの、キャメロン・ディアスとユアン・マクレガー主演の『普通じゃない(A Life Less Ordinary)』とディカプリオ主演の『ザ・ビーチ(The Beach)』は、あまりパッとせんかった。特に後者は、ジョーズにランボーが混ざったような映画(苦笑)で、ボロクソやったね。まぁ、主演がプリオくんじゃ...しゃぁないって、と個人的には納得したんやけど。

失意(?)のまま帰国して、2本ほど監督した後に、満を持して世に放ったのが『28日後...(28Days later ...)』、そう、かのゾンビ映画やったんよね。いやぁ~衝撃やった!(笑)謎のウィルスが蔓延したロンドンを舞台に、迫り来る恐怖と戦う人間の姿を描くってね。無人のロンドンでひとり佇む主人公の姿が、ごっつい印象的やった。単なる恐怖映画で終わるのではなく、人間の本質を問うような、話の深みを出すところが心憎い!

ホラーの次は、子供を主人公にしたファンタジー・コメディの『ミリオンズ(Millions)』。麻薬中毒やゾンビものばかりで、子供に胸をはって見せる作品がないと、監督が子供のためにと作った作品らしく、内容もとっても“ほのぼの”やし、抜群のユーモアセンスが出てて、優しさの詰まったおススメの作品なんよね。

そんでもって、ファンタジーの次が宇宙へ...ってことで、真田広之も出てた『サンシャイン2057(Sunshine)』。太陽を再生する任務に就いた男女8人の運命は...人類を救うために宇宙へ、ってな“ありがち”な展開のせいか、あまり評判にはならんかったけど、随所に監督の映像センスが出てて、それほど悪くはなかったけどね。『ラスト・サムライ』の後だっただけに、真田くんは宇宙でも死に際は“侍”やった...ってね(笑)

こうしてたどり着いた『スラムドッグ$ミリオネア』、“ボリウッド”に進出したダニー・ボイルの向かう先が、益々楽しみやね。話の展開のうまさ、インパクトのある映像、センスのいい音楽、そして独特のユーモアとひねり、早くも次が待ち遠しいってね!?

ダニー・ボイルと言えば『トレインスポッティング』になるんやろうけど、是非『ミリオンズ』と最初の『シャロウ・グレイブ』を試してみて欲しい。そして....勢いで『28日後...』、ついでに監督から製作総指揮になった続編『28週後...(28Weeks later)』へ!もうじき28ヵ月後が完成になるとか、ならないとか...?!(笑)

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