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2009年5月20日 (水)

スザンネ・ビアを考える

おかげざまで、ブログを開設して1ヶ月になりました!(パチ パチ)今後も、ネットの片隅で細々と続けてまいる所存で~す(笑)

てなことで、開設1ヶ月記念として、今注目してる監督スザンネ・ビアをご紹介!?

この監督さん、デンマーク出身の女性で、『ドッグヴィル』などでお馴染みのラース・フォン・トリアー監督が提唱する“ドグマ”という集団(人工的な光を排除し、手持ちカメラで撮影する手法を用いる)に属してるひと。自国で製作した3作が評判となって、最近ハリウッド・デビューしたんよね。

人間ドラマを得意としてるようで、女性監督らしい繊細な人物描写と抑えた演出での語り口が、かなり秀逸!

しあわせな孤独 / Elsker Dig For Evigt   ★★★☆☆  (2002年)

出演:ソニア・リクター、マッツ・ミケルセン、ニコライ・リー・カース、パプリカ・スティーン

交通事故で半身不随となった彼を見守る彼女、そんな彼女が頼ったのは事故を起こした女性の旦那。ひとつの出来事をきっかけに揺れる二組のカップルの生活を淡々と描く。

時折流れる印象的な音楽の他は、いたって“ドグマ”作品らしく、演出や映像効果を抑えた、落着いた雰囲気やね。愛人にボロボロにのめり込む男の姿は惨めで切ない。体が不自由になって、寂しげに彼女を見送る彼もしかり。

結局、この世の中“独り”で生きていくってことなんかなぁ?!ちょっとシンミリする人間ドラマ。

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ある愛の風景 / Brodre   ★★★★☆   (2004年)

出演:コニー・ニールセン、ウルリッヒ・トムセン、ニコライ・リー・スコット

アフガニスタンに行った夫の戦死を聞かされ、寂しさに耐えられずにいた妻。しかし、夫は捕虜となっていて、やがて生きて帰還してきた。元通りの家族の幸せな日々が始まるはずが...ってなシリアス・ドラマ。

極限状態で負った心の傷、口にすることができず、戸惑う苦悩。訳もわからず、途方に暮れる家族。そんな崩れ行く家族の様子が、静かに、深く、画面で語られるんやね。

この監督さんのレンズを通した心理描写は、見事なもんやなぁ。愛するもののために、しかし愛するものを傷つけてしまう...救いのない悲しみが、ずっしりと残るんやね!?

お見事!

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アフター・ウェディング / Efter Brylluppet   ★★★★☆   (2006年)

出演:マッツ・ミケルセン、ロルフ・ラセゴード、シセ・バベット・クヌッセン、スティーネ・フィッシャー・クリステンセン

インドで孤児院を経営する男は、資金援助を得るため、デンマークにいる実業家に会うことに。しかし、その会合には複雑な思惑が交差していた、ってな人間ドラマ。

いやぁ、久々に重厚で繊細な、シリアス・ドラマを観た気がする。孤児院の子どもたちを思う男と、家族を守ろうとする男、それぞれの事情と覚悟、そして忘れられない過去、戸惑う現在、そして未来、絡み合った糸が物語を力強く動かしていくんやなぁ。

メロ・ドラマと言ってしまえばそれまでやけど、飾らない演出に、リアルな人間の感情が映されてる、そんな見応え十分な作品やった。

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悲しみが乾くまで / Things We Lost In The Fire   ★★★☆☆   (2008年)

出演:ハル・ベリー、ベニチオ・デル・トロ、デヴィッド・ドゥカプニー、アリソン・ローマン

突然殺された夫の死を受け入れられず、苦悩する妻は、夫の親友だった男を家に居候させることに。しかし、彼は麻薬常習者だった...ってな、人間ドラマ。

注目の監督スザンネ・ビアのハリウッド・デビュー作、さすがに心情をカメラでとらえるのが上手い!絶妙なヨリと繊細な間で、ひとりの男の死によって、嘆き、苦しみながらもがくふたりの人物を描いていくんやね。

ベニチオくんは言うまでもなく、ハル嬢も頑張ってたかな。

少し残念なのは、ストーリーの展開がイマイチなとこやなぁ。流れがもう少しよければ、より感情移入ができたかも?!

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てなわけで、なかなかの才能の持ち主!個人的には「アフター・ウェディング」がおススメでんなぁ!?

是非お試しあれ!

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