« 『ツーリスト』 | トップページ | 『彼とわたしの漂流日記』 »

2011年3月13日 (日)

『善き人のためのソナタ』

実は、『ツーリスト』の監督さんってドイツの人なんよね。でもって、前作でアカデミー賞の外国語映画賞を受賞してて、その作品が気に入ったアンジーが、是非、監督さんと一緒に仕事がしたいってんで、今回の作品のオファーを出したらしい。

というわけで、今日のオマケとして、“アンジーもお気に入り(?)”の、世界が絶賛した作品をご紹介♪

善き人のためのソナタ / Das Leben Der Anderen   ★★★★   (2006年)

監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク

出演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ、ウルリッヒ・トゥクール、トマス・ティーマ、ハンス=ウーヴェ・バウアー

冷戦時代末期の東ドイツで、国家の治安を守るため、市民を監視するシュタージ(国家保安省)で働くひとりの男は、反体制派の疑いのあるひとりの劇作家を監視するよう命じられ、24時間体制で盗聴し、その行動を監視するのだが...ってな人間ドラマ?!

何の疑念もなく忠実に任務を遂行する男だったが、音楽や文学を語り合う芸術家の生活に触れることで、次第に彼の心に新たな感情が芽生えていくんよねぇ。

冷徹なその顔にやがて微かに映る戸惑い、そんでもって彼女である女優を深く愛し、苦悩する男の生活を盗聴することで生まれた変化を、実に巧みにスクリーンに表現するんやなぁ。

自分のなかに染み付いた価値観と、それと矛盾した人間としての本能的な感情、当時の社会主義国家に生きた人々の複雑な感情ってのは、こんなんやったんやろかね?!

“体制”という得体の知れない大きな殻の中で、何もできず、もがき苦しむちっぽけな存在ってことなんかなぁ......。

監督さん自身も東ドイツの出身で、物語の劇作家と同様に、監視された経験があるらしく、そこらへんの描写は、経験したひとにしか出せない、リアルさがあるんかもね。

それほど派手さはなく、淡々と流れていく話しのなかで、心の中に生まれた大きな変化のウネリを感じとりながら、やがて迎えるラスト........シミジミと酔ってもうたよ!?

ホンマにエエ作品やなぁ......!(笑)

« 『ツーリスト』 | トップページ | 『彼とわたしの漂流日記』 »

お・ス・ス・メ!」カテゴリの記事