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2011年11月 3日 (木)

異才 ラース・フォン・トリアーを考える ① 『ドッグヴィル』

ラース・フォン・トリアーって監督さんは、デンマークの出身で、90年代なかばから世界的に注目されるようになり、2000年に発表した『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でカンヌ映画祭のパルム・ドールを受賞し、一気にブレイクしたんよね。

この監督さんの作品は、とにかく衝撃的でセンセーショナル、でもって必ず賛否両論の物議を醸すってんで、話題にこと欠かないんよなぁ(苦笑)

そんな彼の最新作を紹介するついでに、過去の問題作もご紹介ってね♪

ドッグヴィル / Dogvile   ★★★★   (2003年)

監督:ラース・フォン・トリアー

出演:ニコール・キッドマン、ポール・ベタニ-、ローレン・バコール、クロエ・セヴィニ-、パトリシア・クラークソン、ジェームズ・カーン、ステラン・スカルスガルド

舞台演劇のような設定で、だだっ広いスタジオの床をチョークで区切り、平面的に作られた“村”に、いくつかの家具や小道具を置いて表現されたセットの中で繰広げられる人間ドラマを描いた作品?!

このあまりにも斬新すぎる作り方は、今までの映画の常識を越えた問題作であることに間違いはないと思うんよね。

でもって、約3時間の尺で、むき出しにされた人間の本性、醜さが、張りつめた緊迫感の中で繊細かつ大胆に描かれてるんよ。そこにあるのは権力と征服欲、自己防衛に集団心理が生む暴力なんよなぁ。

閉ざされた村に逃げ込んだ一人のわけありの若い女の存在を中心に、村人との関係から、友情すらもやがて支配になり、“社会”の権力構造が働いて、やがてその渦の中に呑み込まれてく様を、丁寧に映し出してる。人は、結局は自分本位で傲慢なものってことなんかもね。

“アンチ・アメリカ”の立場にある監督さんらしく、“権力”を武器に、有無を言わせず他者を征服する様は、まさにアメリカに対する監督さんからのメッセージなんやろなぁ。そう考えると、エンドロールの音楽が皮肉たっぷりやった(苦笑)

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