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2012年3月22日 (木)

『エッセンシャル・キリング』

今日は、ちょっと異色の東欧映画をひとつ、ご紹介♪

この監督さん、ポーランドの人なんやけど、前作の『アンナと過ごした4日間』でも、何とも表現しづらい不思議な世界を表現してたんやけど、この作品でも、またまた強烈な個性を発揮してるんよね。

そんな作品に主役として登場するヴィンセント・ギャロは、アメリカ人の俳優さんで、初監督作の『バッファロー’66』では監督としても注目されたんやけど、監督2作目の『ブラウン・バニー』で自ら主演しながら、共演女優にナニを咥えさすという暴挙に出て、えらい物議を醸したんよね。

それ以来、彼のイメージは“変態のナルシスト”ってことに個人的にはなってたんやけど、この作品でヴェネチア映画祭の男優賞を受賞して、久々に表舞台にカムバックってなことになったわけ。

そんな、監督も主役も異色の作品の感想は........?!

エッセンシャル・キリング / Essential Killing   ★★★☆☆   (2010年)

監督:イエジー・スコリモフスキ

出演:ヴィンセント・ギャロ、エマニュエル・セニエ、ザック・コーエン、イフタック・オフィア、ニコライ・クレーヴェ・ブロック、スティッグ・フローデ・ヘンリクセン

アフガニスタンでアメリカ軍に捕まり、収容所に移送される途中、乗っていた護送車が事故を起こしたことで、逃走に成功した男は、追っ手から逃れるべく、雪深い山中を走り続けるのだが......ってなサバイバルなお話?!(笑)

いやぁ、何が斬新かって、主人公のギャロくんに一言もセリフがなく、ただ呻きながら必死の形相で逃げるだけで、その姿をカメラが追い続けることで成り立ってるんよ。

セリフがないと退屈かっていうと、これがなかなか楽しめるんよなぁ。追い詰められ、食べるものもなく、フラフラになりながらサバイバルする様が描かれてるわけやけど、画面からは緊迫感や、主人公の生き延びるという強い意志が伝わってきて、不思議とグイグイと引き込まれてまうんよね。

美しい自然を時折切り貼りしながら、ストレートに描写するあたりは、シンプルでありながら、深みがあるってか?!

そんな話をどう終わらせるかってとこが最後の問題なんやけど、その点がちょっと惜しかったかなぁ。必然的にそうならざるをえないのかとも思いつつ、もう一ひねりあるとなぁ....なんて考えてもうた。

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