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2015年4月19日 (日)

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

今日は、劇場で公開中の作品のなかから、本年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞と撮影賞の4部門を受賞した作品をひとつ、ご紹介♪

この作品、当初はアカデミー賞の本命ではなかったんやけど、気がついたらいつのまにかレースの中心にいて、見事にオスカーをかっさらっていったんよね。

イニャリトゥ監督の作品は、これまでも取り上げてきたわけやけど、どこかクールな映像で人生でもがき苦しむ人を映すっていうものが多い印象なんよ。まぁ、この作品も基本的な部分はその通りなんやけど、そこに少し“遊び”の要素が加わってるところが、ちょっと進化かなぁって思ったりして。

主演のマイケル・キートン自身も、過去にバットマンを演じたことがあって、でも、今やバッドマンといえばクリスチャン・ベイル版なわけで、きっとこの作品の主人公の境遇ってのは、自身と重ねて思うところがあったんと違うかなぁ...........まぁ、余計なお世話かもしれんけど(笑)

そんなわけで、話題の作品の感想は.........................?!

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) / Birdman Or (The Unexpected Virture Of Ignorance)   ★★★★☆   (2014年)

監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:マイケル・キートン、エマ・ストーン、エドワード・ノートン、ザック・ガリフィナーキス、アンドレア・ライズブロー、ナオミ・ワッツ、エイミー・ライアン、リンゼイ・ダンカン

かつて映画でスーパーヒーローを演じ、人気のあった男も、歳を取って冴えないキャリアを送っていた。なんとか俳優として再び脚光を浴びたいと思い、自ら演出・主演・脚本で舞台を企画するが、初日を直前に役者が急に交代になったり、様々なことがプレッシャーとなって次第に追い込まれていくのだが...............ってな、過去の栄光に苦しめられながら生きる俳優の目を通してブロードウェイの裏側を描いたドラマ?!

役者として再び名声を手に入れようと奮闘するも、病んだ心の中では、もう一人の自分が邪魔をして、現実と空想の間で苦悩する........ってな感じで、売れない役者の悲哀をってなとこかな。

いやぁ、この作品、まず目を引くのが大胆なカメラワークやね。長回しを多用し、流れるように展開するところは、観ててグイグイと引きこまれる勢いがあって、見事やった。

でもって、そんな撮影の仕方のおかげか、緊張感のある雰囲気のなかで役者がエエ演技を見せてくれるんよ。久々に主役を張るマイケルおじさんの演技は、間違いなくここ最近の彼のベストやし、そこに芸達者なノートンくんがふてぶてしく絡むあたり、至極のコラボやったね。

おそらく業界の裏側を痛快に暴いた内容と、監督さんの類まれな映像センスや感性ってのが批評家やアカデミー会員の心をくすぐったんやろうと思う。その意味で、これが娯楽映画として一般にウケるかと言われると、正直、少し難しいのかもっていう気はするね。

ただ、個人的には、このオリジナリティ溢れるドラマの内容と、役者の哀愁や苦悩を上手く表現してるところは作品として見事やと思うし、かなり気に入ってもうたよ?!

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