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2016年2月28日 (日)

『ルック・オブ・サイレンス』

今日は、今年のアカデミー賞発表の前夜祭として、長編ドキュメンタリーでノミネートされてる作品をひとつ、ご紹介♪

この作品、同じくアカデミー賞の長編ドキュメンタリーにノミネートされ、その衝撃的な内容から評判になった『アクト・オブ・キリング』っていう作品と対になってるんよ。

前回がインドネシアで起こった虐殺の加害者側の視点を使って歴史の事実を語ってたのに対し、今回は被害者の視点を使って語るってことで、すでにヴェネチア映画祭で審査員大賞を受賞したり、ベルリン国際映画祭で賞をもらったりと、前作以上に世界中で評価されてるんよね。

というわけで、この作品が受賞できるかどうかは分からんけど、十分に観る価値のある作品やと個人的には思うんで、ちょっとおススメ?!

ルック・オブ・サイレンス / The Look Of Silence   ★★★★   (2014年)

監督:ジョシュア・オッペンハイマー
出演:アディ・ルクン、イノン・シア、M・Y・バスラン、アミール・ハサン、ケマ、アミール・シアハーン

60年代の軍事独裁の時代に行われたインドネシアの大虐殺。自分が生まれる2年前に、兄が被害者として虐殺された男は、兄の死の真実を知るべく、地域の有力者となっている加害者たちと話しをしようとするのだが................ってなドキュメンタリー?!

勝手に“共産主義者”のレッテルを貼り、罪もない人たちを数多く殺しながらも、犯罪者になるどころか、地域の有力者として豊かな暮らしをする加害者たち。そんな彼らと話しをする被害者の弟の姿をとおして、歴史の闇に葬られた事実を明らかにってね。

人を殺した側は誰一人として罪の意識がなく、自分たちを英雄もしくは功労者と思ってるところに驚かされてまうんよなぁ。

時代は変わったとはいえ、依然として権力の座にある彼らに対し、その罪を問うような質問を投げかけることは、相当なリスクなんやろうとは思うんやけど、それでも果敢に向き合う男の姿を見てると、その勇気に心を動かされるんよ。

“客観的な歴史は存在しない”なんて言うひともいるけど、こうして権力者によって作られる歴史の裏で、悲しみ耐えながら生きる人たちがいるってのは、なんとも切ないもんやね。

同じ地域に被害者がいて、加害者がいる。一見すると普通に生活しながらも、そこには決して忘れ去ったらアカン過去がある.............いろいろと考えさせられてもうたよ?!

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