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2016年8月

2016年8月31日 (水)

『これが私の人生設計』

今日は、イタリアの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、“イタリア映画祭”なる企画で上映されたらしいんやけど、その時の邦題が「生きていてすみません!」やったらしい。まぁ、確かにネット辞書でそのまま検索すると、それっぽい文章が訳文として出てくるんやけど、作品の内容を観れば、さすがに作り手の意図するところが、そんなタイトルになるハズはないよね(苦笑)

主演のパオラ・コルテッレージくんは、イタリアのアカデミー賞で主演女優賞に輝いたことがあるひとで、この作品でもノミネートされたらしい。

というわけで、そんな作品の感想は........................?!

これが私の人生設計 / Scusate Se Esisto !   ★★★★   (2014年)

監督:リッカルド・ミラーニ
出演:パオラ・コルテッレージ、ラウル・ボヴァ、マルコ・ボッチ、ルネッタ・サヴィーノ、チェーザレ・ボッチ、コラード・フォルトゥーナ、フェデリカ・デ・コーラ、アントニオ・ダウジーリオ、エンニオ・ファンタスティキーニ

世界中で建築を学び、ロンドンでそれなりに建築家として成功を手に入れていたが、異国での暮らしに満たされない思いもあり、祖国イタリアに帰国することにしたのだが................ってなコメディ調のドラマ?!

イタリアでは女性というだけで建築家として認められず、レストランでアルバイトまでする生活だったが、公営住宅のリフォーム案の公募に男として申し込むと、自分の案が採用され..................ってなことで、仕事に恋に、なかなか上手くいかないながらも、ポジティブに頑張る女性を描くってね。

まぁ、ちょっと“ありがち”なドタバタものではあるんやけど、さりげないユーモアと前向きさで、気づいたら主人公に共感してもうてるところが、ドラマとしてエエんよね。

女性の自立や地位向上をテーマにしながらも、主人公の真っすぐなキャラや、個性的なサブキャラを駆使しながら、イタリア映画らしい陽気さで笑いとばすあたり、憎めないんよなぁ。

見た目に派手さはないものの、なんとなく応援したくなる、そんなパオラくんの存在感が、この作品の成功かもしれんね?!

2016年8月30日 (火)

『十字架』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品、元ネタになってるのは重松 清の同名小説で、実は最近、重松くんの小説にハマってて、たまたまなんやけど、この原作も映画を観るちょっと前に読み終えたばかりやったんよ。

なんで重松くんにハマってるかっていうと、もともと映画化されてるものが結構あって、『きみの友だち』や阿部 寛が主人公の教師を演じた『青い鳥』とか、映画としても印象的なものがあって、その原作者の重松 清ってひとも気になってたってわけ。

そんなわけで、ズシリと重いテーマで書かれた小説のインパクトが残るなか、時間を置かずに観た作品の感想は..........................?!

十字架   ★★★☆☆   (2015年)

監督:五十嵐 匠
出演:小出恵介、木村文乃、永瀬正敏、小柴亮太、葉山奨之、富田靖子、高橋 努、榎木孝明、笛木優子、康すおん、飯島大介

中学校の同級生がイジメが原因で自殺し、その遺書のなかで“親友”として名前を書かれた男の子と、彼が密かに想いを寄せていた別のクラスの女の子、ふたりはその時から重い十字架を背負わされることに.............ってなドラマ?!

それほど仲が良かったワケでもなく、他のクラスメートと同じイジメの“傍観者”だったのに、“親友”にされた男の子と、自殺した彼の片思いを理由に、彼の親と縁ができてしまった女の子、そんなふたりと死んだ同級生の家族の苦しみをってとこなんかな。

う~ん、原作はエエ小説なんやけど..............30歳の小出くんに中学生を演じさせるのは、サスガにアカンのと違うやろか(苦笑)

難しい役柄で、これを演じきれる素人のような中学生の演じ手を見つけるのが難しいとか、いろいろと理由はあるんやろうけど、あまりにもウキまくりな“存在感”が違和感アリすぎて、これでは話に集中できんって。

イジメをテーマに、残された家族と見殺しにした同級生だった子どもたちの苦悩や贖罪を描く、とっても深い物語を、完全に映画で描き尽くすことの難しさは分かるんやけど、こんな安易な演出で簡単に諦めてまうのは、違うと思うんよなぁ.............残念すぎるわ.................?!

2016年8月29日 (月)

『ロンゲスト・ライド』

今日は、劇場で未公開の作品のなかから、恋愛ものをひとつ、ご紹介♪

この作品、人気作家のニコラス・スパークスの小説をネタにしたもので、これまで映画化されて劇場で公開されなかったのがなかっただけに、ちょっと意外やった。

しかも、主演がクリント・イーストウッドの息子で、ヒロインを演じてるブリット・ロバートソンくんは、ディズニーの『トゥモローランド』で主役に抜擢されて注目されてて、ついでにチャールズ・チャップリンの孫娘まで出演してるとあれば、まさかDVDスルーの扱いになるとは思わんよね。

まぁ、作家のスパークスくんが、最近では製作にまで顔を出して、それでも大したヒットになってないってのがあったんかもしれんけど..................(苦笑)

というわけで、そんな作品の感想は.....................?!

ロンゲスト・ライド / The Longest Ride   ★★★☆☆   (2015年)

監督:ジョージ・ティルマン・Jr
出演:スコット・イーストウッド、ブリット・ロバートソン、アラン・アルダ、ウーナ・チャップリン、メリッサ・ブノワ、ジャック・ヒューストン、グロリア・ルーベン、ブレット・エドワーズ、ロリータ・ダヴィドヴィッチ、バリー・ラトクリフ

暴れ牛に乗るブル・ライディングの人気選手である男は、たまたま試合を観に来た女子大生と出会う。ふたりは、デートの帰りに車で事故を起こした老人を助けるのだが...............ってな恋愛ドラマ?!

惹かれあう若いふたりの恋愛と、老人が語る若き日の彼と妻の愛の物語、過去と現在の恋愛模様を絡ませながら、人を好きになることの意味を問うってなとこかな。

原作は読んでないんやけど、若いイケメンと美女の単なる恋愛ドラマで終わらずに、そこに別の恋愛ドラマを重ねて話に深みを出すあたり、ニコラス・スパークスらしい話の構成やよね。

実際にアルダじいさんの存在ってのが、いい具合に作品の重みになってて、ふたつの恋をつなぐ案内役として、なんかエエ味を出してるんよ。

少し話の展開が読めてまうあたりに安っぽさがあるんやけど、それでも最近の“ニコラス・スパークスもの”の中では、悪くないデキやったと思う。

恋愛において局面で迫られる決断、好きだからこそ、相手を思うがこそ、どういう決断をするのか、過去の自分を振り返って、なんや考えさせられてもうたなぁ...........?!

ところで、おそらくイーストウッドの息子と注目の若手ブリットくんの共演ってのが作品の興行的な目玉なんやろうけど、個人的にはヒロインの親友役のメリッサ・ブノワが気になるわぁ..............ビジュアル的にね(笑)

2016年8月28日 (日)

『ザ・ブリザード』

今日は、海を舞台にした映画をひとつ、ご紹介♪

この作品の元ネタになってる話は、実際に起こった海難救助をモチーフにしてるらしく、アメリカの沿岸警備隊の歴史に残る、奇跡の救助活動やったらしい。

劇場で公開されてたときに、実話がベースになてるだけに、結構、“感動ウリ”をしてて気になってたんやけど、連日の暑さのなかで、海のドラマでも観て少しは涼もうかってのもあって、レンタルしてみたってワケ。

というわけで、そんな作品の感想は.....................?!

ザ・ブリザード / The Finest Hours   ★★☆☆   (2016年)

監督:クレイグ・ギレスピー
出演:クリス・パイン、ケイシー・アフレック、ベン・フォスター、ホリデイ・グレイジャー、ジョン・オーティス、エリック・バナ、ジョン・マガロ、カイル・ガルナー、ボー・ナップグレアム・マクタヴィッシュ

沿岸警備隊で働く男は、ひどい嵐によって難破したタンカーの救助を命じられ、小型の救命ボートで荒れ狂う海に乗り出すのだが...................ってな、実際にあった話を基にした海洋アドベンチャー?!

遭難したと思われる場所に行くためには、嵐の中で危険な水域を越えなければならず、自殺行為とも思われた危険なミッションに果敢に挑み、人命救助に向かうってなことで、実話に基づくって言われると、なかなかスゴイよなぁって思うんよ。

映像的にも、嵐の大海原はなかなかの迫力で、エグさがハンパないんやけど、これ、どうにも主人公の恋人役のホリデイくんがイタすぎて、アカンのよ(苦笑)

そもそものところで顔が好みやないっていうのがあるんやけど、キャラが相当にイラっとくる感じで、話の良さを完全に消し去る、みごとな存在感やった。

“愛のために”的な要素が必要なのは分かるものの、ここまで勘違いキャラで通されてまうと、思わず“その愛は必要なんか?”って聞きたくなってもうたよ(笑)

ケイシーくんやベンくんが、さりげなく味のある演技を見せてくれるあたりは納得なんやけど、良くも悪くも、結局のところ“ディズニー映画”なんかなぁって思ってもうたね?!

2016年8月27日 (土)

『あの頃エッフェル塔の下で』

今日は、フランスの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞で監督賞に輝き、作品賞や脚本賞をはじめ10部門でノミネートされたくらい評価されたらしい。

監督のアルノー・デプレシャンってひとは、これまでもカンヌ映画祭のパルム・ドールに5回ノミネートされ、セザール賞でも3つの作品で監督賞にノミネートされた実績があって、フランス本国ではかなり人気の監督さんなんよね。

そんな監督さんの作品の多くに出演してるのが、今やフランスにとどまらず、世界的にも評価されてる俳優マチュー・アルマリックくんで、どうやら固い絆で結ばれてる(?)らしい。

というわけで、そんな作品の感想は...................?!

あの頃エッフェル塔の下で / Trois Souvenirs De Ma Jeunesse   ★★★☆☆   (2015年)

監督:アルノー・デプレシャン
出演:マチュー・アルマリック、アンドレ・デュソリエ、カンタン・ドルメール、ルー・ロワ=ルコリネ、ピエール・アンドロー、リリー・タイエブ、ラファエル・コーエン、ディナーラ・ドルカーロワ、オリヴィエ・ラブルダン、テオ・フェルナンデーズ、クレマンス・ル・ギャル、メロディー・リシャール、フランソワーズ・ルブラン

祖国フランスを離れて暮らしていた男は、久しぶりにパリに戻ることになたのだが、空港でパスポートが引っ掛かり、その原因を思い出すうちに、若い頃の情熱的な恋の相手のことを思い出し..................ってなドラマ?!

誰もが心を奪われる魅力的な女の子と恋に落ち、学生生活を送るパリから故郷の町に戻ってきては、ふたりの時間を過ごしていたが、物理的なキョリがふたりの関係に影響し..............ってな感じで、ちょっとスッパい恋の話が展開するんよ。

情熱的に盛り上がる恋の炎と、離れて暮らすことで募る不安、そしてやがて訪れる終わり、そんな過去の切ない関係を描いてるんよね。

好きなのに一緒にいられない、そんな恋愛話はありがちではあるんやけど、ただ、自分にもそんな記憶があったりで、妙に心がザワザワしてもうたなぁ.............(笑)

それにしても................この邦題、なんなんやろね。原題を訳すと、たぶん“青春時代の3つの思い出”ってことになるんやと思うんよ。でもって、エッフェル塔の出てくるシーンって、2つか3つくらしかなくて、しかも、話の流れ上、特に“エッフェル塔へのこだわり”は強調されてないんやけど、その状況で何でこんな邦題になるんやろなぁ................謎すぎる?!

2016年8月26日 (金)

『探検隊の栄光』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品の原作は、荒木 源ってひとの小説らしいんやけど、他にも某アイドル系事務所の俳優っぽいひとが主演してた『ちょんまげぷりん』の原作者でもあり、この秋に公開を予定してる『オケ老人!』なる作品の原作も書いてたりして、そこそこ人気があるらしい。

監督さんは、ちょっと前に紹介した風間俊介が主演の『猫なんかよんでもこない。』のひとで、軽妙なテイストの作品で注目されてるのかもね。

というわけで、そんな作品の感想は......................?!

探検隊の栄光   ★★★☆☆   (2015年)

監督:山本 透
出演:藤原竜也、ユースケ・サンタマリア、小澤征悦、佐野ひなこ、田中要次、川村陽介、岡安章介

“探検サバイバル”なるバラエティ番組の出演を受けた落ち目の俳優は、隊長という役で謎の生物を追いかける冒険旅行(?)に参加するのだが.................ってなコメディもの?!

ヤラセや仕込み満載で、企画そのものが悪ふざけのようなもので、スタッフとの温度差に戸惑う男だったが、撮影が進むうちに...........ってなことで、世代的には、どこか懐かしさ漂う展開やったよ(笑)

普段から“ムダに暑苦しい演技”で作品をダメにしてる藤原くんに、こんな使い方があったとは...........本人も意識してるのか、ようこの役を引き受けたなぁって感心してもうた。

基本的にはアホらしさ満載で、機材の持ち込みとか、いろいろとツッコミたくもなるんやけど、まぁ、作品のコンセプトがコンセプトだけに、これはこれで..............ってとこなんやろね。

なんとなく作品を観ながら、かつての「水曜スペシャル」の川口 浩の苦悩と偉大さを噛みしめてもうたよ..................!?(笑)

2016年8月25日 (木)

『殺されたミンジュ』

今日は韓国映画をひとつ、ご紹介♪

キム・ギドク監督というと、ヴェネチア映画祭やベルリン国際映画祭で監督賞を受賞したりして、ヨーロッパの映画祭での評価が高いわけやけど、監督、脚本、撮影、編集、製作総指揮まで、すべてひとりでこなした今作も、ヴェネチアで上映して賞をもらったらしい。

監督さんが独特の感性の持ち主であり、映像作家としての語り口も他にはないものがあることは認めるし、かつての作品は好きやったんやけど、ここ数年の作品は、少し頑固さが全面に出過ぎてもうてるようで、イマイチ個人的な期待とフィットせんのよね。

というわけで、そう思いつつも観ずにはおれんってことで、鑑賞した感想は................?!

殺されたミンジュ / One On One   ★★★☆☆   (2014年)

監督:キム・ギドク
出演:マ・ドンソク、キム・ヨンミン、テ・オ、チョ・ドンイン、イ・イギョン、アン・ジヘ、チョ・ジェリョン、キム・ジュンギ、パク・ソダム、キム・ジェロク

ソウル市内で、ひとりの女子高生が何者かによって惨殺される事件が発生する。その一年後、事件に関わった者たちが、謎の集団によって拉致され、拷問された挙句に、その日に何があったのかを自白させられ.................ってなドラマ?!

なぜ彼女は殺されたのか、そんな罪を追及する集団の目的は何なのか、社会のヒエラルキーのなかで正義とは何かを問うってことなんかなぁ..........。

少し暴力的な描写でインパクトを出しつつ、心理描写で観る側に問いかける、いかにもギドク監督らしい作品って言えるんかもね。

ただ、う~ん、話のスジはだいたい想定してる範囲内でおさまってる感じで、ただ、肝心の取っ掛かりの問いに対する答えがよう分からんもんやから、観終わってもスッキリとせんのよ(苦笑)

それに、ひとりの役者が8役やるってのも、見るからに同じ人なもんやから、違和感ばかりがあって、監督さんの意図がよう伝わってこんかった。

一握りの権力者への服従と、それによって社会の底辺で燻り続ける人たちの抜け出せない苦しみ、そんな社会の矛盾を突いてってことなんやろうとは思うものの、ちょっと付いていけんかった?!

2016年8月24日 (水)

『愛しき人生のつくりかた』

今日は、フランスのホノボノ系ドラマをひとつ、ご紹介♪

監督さんは、これが長編3作目にあたるらしく、本国フランスでは100万人を動員したってことらしく、どうやら大ヒットしたみたいやね。

フォランソワ・トリュフォーの作品『夜霧の恋人たち』で使われてた名曲を主題歌にしてるってことで、この作品自体がトリュフォーへのオマージュになってるらしいんやけど、個人的にあまりトリュフォーを知らんので、そのあたりはイマイチ分からんのよ。

というわけで、そんな作品の感想は......................?!

愛しき人生のつくりかた / Les Souvenirs   ★★★☆☆   (2015年)

監督:ジャン=ポール・ルーヴ
出演:アニー・コルディ、ミシェル・ブラン、マチュー・スピノジ、シャンタル・ロビー、フローレ・ボナヴェントゥーラ、ジャン=ポール・ルーヴ

祖父が亡くなり、ひとり暮らしになった祖母を心配し、父親は介護ホームに入れるが、祖母と仲のいい息子は、暇さえあればホームに様子を見に行くのだが.............ってな家族ドラマ?!

ひとりになって寂しい祖母、定年になってから夫婦関係がギクシャクして、離婚の危機に直面してる両親、将来もハッキリせず、恋人もいない息子、3世代それぞれの悩みを抱えながら、家族の悲喜こもごもをってとこなんかな。

シリアスすぎず、軽すぎず、ほどよい感じで人生の蘊蓄を語りつつってなドラマに仕上がってるあたり、なかなか悪くなかったかもね。

本国フランスで大ヒットと聞いて、もう少し感動やらがあるんかと期待したところで、ちょいと物足りなさはあったんやけど、それでも小難しさもなく、サラリと観れるという意味では、ボチボチやったかな?!

2016年8月23日 (火)

『愛の小さな歴史』

今日は、インディーズ系の邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品の監督をしてる中川龍太郎ってひとは、前作の『Plastic Love Story プラスチック・ラブ・ストーリー』でも紹介したとおり、若手のクリエーターとして注目されてるらしい。

前作はキャストのほとんどが若い役者ばかりやったのが、今回は光石くんが出演してて、プラス若手の売れっ子の池松くんも参戦ってことで、キャスティングだけを見てもバージョン・アップしてるやんね(笑)

というわけで、そんな注目監督さんの作品の感想は....................?!

愛の小さな歴史   ★★★☆☆   (2014年)

監督:中川龍太郎
出演:中村映里子、沖渡崇史、光石 研、池松壮亮、池澤あやか、高橋愛実、小林竜樹、中村朝佳

弁当の宅配サービスの仕事をしている女は、ある日、幼い頃に自分を捨てた父親がアル中で廃人のようになっていると知る。借金の取り立てをしている男は、薬物中毒になっている妹に会いに行くことに..............ってな、“家族”との縁を切れないふたりの葛藤を描いたドラマ?!

血のつながった家族でありながら、過去によって分断されたそれぞれの関係のなかで、ぶつかり合いながら、傷つけあいながらも何かを模索する、そんな二組の様子をってとこなんかな。

この作品、一番目を引くのは中村くんのキレキレの鋭い演技やろね。一見すると大人しそうな雰囲気ながら、心のなかの闇をさらけ出してぶつかって行く、そんな感情の塊のような表現に、ちょっと圧倒されてもうた。

また、そんな演技を受け止める光石くんのダメ親父っぷりが、安定感のある味わいで抜群なんよなぁ。ベテランならではの懐の深さはサスガやったよ。

インディーズの小粒な作品ではあるんやけど、ちょっと異彩を放つ“むき出し”のドラマは、確かなインパクトを余韻として残す、悪くないデキやったね?!

2016年8月22日 (月)

『ぼくとアールと彼女のさよなら』

今日は、劇場で未公開の作品のなかから、青春ドラマをひとつ、ご紹介♪

これ、DVDスルーになったわけやけど、海外ではいろんな映画祭で上映されて、インデペンデント・スピリット賞では新人脚本賞にノミネートされたりして、なかなかの評判やったらしいんよ。

他にも、サンダンス映画祭で観客賞と審査員賞をWで受賞したり、放送映画批評家協会賞で主人公の親友を演じてるRJ・サイラーくんが若手俳優賞にノミネートされたりしたんやって。

そんな作品を作った監督さんは、これまで主にTVのドラマで活躍してたらしく、“Glee”や“アメリカン・ホラー・ストーリー”といった人気シリーズで監督してたんやって。

というわけで、そんな作品の感想は.........................?!

ぼくとアールと彼女のさよなら / Me and Earl and The Dying Girl   ★★★★   (2015年)

監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン
出演:トーマス・マン、オリヴィア・クック、RJ・サイラー、ジョン・バーンサル、モリー・シャノン、ニック・オファーマン、コニー・ブリットン、マット・ベネット、キャサリン・ヒューズ

周囲とは少し距離を置き、なんとなく敵を作らずに高校生活をやり過ごそうとしていた男の子は、母親同士が仲がいいことを理由に、白血病になった同級生の女の子をハゲましに行くよう仕向けられ、彼女と友だちになるのだが.................ってな青春ドラマ?!

幼馴染の親友とパロディ映画を作ってる彼は、そんな自分たちの作品を彼女に見せたりしながら、病気と闘う彼女のそばにいて.............ってな感じで、難病ものと青春ドラマを融合させたような話なんかな。

お調子者系のネガティブ野郎な主人公が、彼女と接するうちに少しずつ心境に変化が出て、成長していく様をってことなんやろうけど、この作品、嫌味がなくて、そんでもって過度に盛り上げようっていうところもなく、サラりとしたテイストで“友情”を描いてるところがエエんよ。

主人公を演じるトーマスくんの二枚目半なさりげない存在感も悪くなかったし、ヒロインを演じるオリヴィアくんの媚びすぎない安定感と体を張った演技ってのが良かったね。

特別になにか強烈なインパクトを残すような作品ではないんやけど、観終わった後に、優しく温かい気持ちにさせてくれる、そんなドラマは、個人的にはお気に入りやったね?!

2016年8月21日 (日)

『裁かれるは善人のみ』

今日は、ロシアの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、ロシアのアカデミー賞にあたるニカ賞で主演女優賞と助演男優賞を受賞し、作品賞や監督賞、主演男優賞といった主要部門でノミネートされたらしい。

ロシア以外でも、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされたり、ゴールデン・グローブで外国語映画賞を受賞したり、カンヌ映画祭でも脚本賞を受賞して、世界的に評価されたんやって。

監督さんは、以前に紹介した『エレナの惑い』って作品のひとで、ロシア映画によくある“小難しさ”ってのは感じさせるんやけど、冷静なカメラワークで、深く問題を問いかける、そんな作品を作るひとなんよね。

というわけで、そんな世界が注目した(?)ロシア映画の感想は....................?!

裁かれるは善人のみ / Leviafan   ★★★☆☆   (2014年)

監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
出演:アレクセイ・セレブリャコフ、エレナ・リャドワ、ロマン・マディアノフ、ヴラディミール・ヴドヴィチェンコフ、アンナ・ウコロワ、アレクセイ・ロズィン、イーゴリ・セルゲイエフ、セルゲイ・ポホダーエフ

市長の横暴により、先祖代々住んできた土地を強制的に収用されることになり、市を相手に裁判を起こしていた男だったが、モスクワから旧知の親友の弁護士を呼んで抵抗するも、狂った歯車は噛み合わず............ってなドラマ?!

家と家族を守るため、いろいろと手を尽くすものの、物事は思ったようにはいかず、小さな綻びがやがて修復不可能になり、崩壊する、そんな様を冷静なまなざしで映し出す、そんな話やったね。

細かな盛り上がりはあるものの、全体的な印象としては淡々とした流れのなか、失われていく大切なものを静かに描いてるんかな。

まぁ、分かりやす過ぎる邦題(苦笑)のおかげで、話の結末は読めてまうんやけど、それでも、あまりにも“やるせない”幕切れと、象徴的な映像で、静けさのなかにズシリと響くメッセージがあるんよなぁ。

それにしても、権力のもとに偽りの正義が形成され、それが神をも味方につけるってのが、いかにも皮肉が利いてるよなぁって思ったよ?!

この国も大丈夫か......................??

2016年8月20日 (土)

『ハッピーエンドの選び方』

今日は、ちょっと変わったところで、イスラエルの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、本国イスラエルのアカデミー賞では主演男優賞なんかを受賞したらしく、作品賞や監督賞、主演女優賞など主要な部門を含む10部門でノミネートを受けたんやって。

海外でもヴェネチア映画祭で上映されて、いくつかの賞をもらったりして、いろいろと評価されたみたいなんよね。

というわけで、そんな作品の感想は.......................?!

ハッピーエンドの選び方 / Mita Tova   ★★★☆☆   (2014年)

監督:シャロン・マイモン、タル・グラニット
出演:ゼーヴ・リヴァシュ、レヴァーナ・フィンケルシュタイン、イラン・ダール、ラファエル・タボール、アリサ・ローゼン

趣味でいろいろな機械を発明している男は、末期がんで苦しむ親友から死なせて欲しいと言われ、自分の意志で安楽死を選べる装置を作るのだが...............ってなドラマ?!

親友を見送り、秘密のハズが他からも依頼が来て戸惑うが、そんな彼の最愛の妻も認知症を発生し.............ってなことで、高齢の世代の苦悩に問題提起をってとこなんかな。

延命治療によって苦しみながら最後を迎えるのか、それとも自分で最後を決めるのか、いろいろと是非のある“人生の最後”に関するテーマは、なかなか考えさせられるやんね。

自分が自分らしくあるためにとか、愛する者が苦しむのを見つめる気持ちとか、それでも命を簡単に絶ってエエんかってのも一方であって、そんな倫理観や道徳観と“生きる”ことの意味を考えてまうんよなぁ。

どことなく邦題やらパッケージから、明るいコメディを連想してたのが、さすがにテーマがテーマだけにシリアスな内容とミスマッチで、ちょっと違和感があったかも。

それでも、自分もボチボチそんなことを考える歳になったんかなぁ................なんて思うと、ちょっと寂しくなってもうたよ(苦笑)

2016年8月19日 (金)

『流れ星が消えないうちに』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品で主演を務める波留くんといえば、大ヒットしたNHKの朝ドラの主人公ってことで、その後のドラマもボチボチな評判やったらしく、なんか完全にブレイクした感じやね。

ちなみに、これ、出演者をざっと眺めてみると、波留くんが「あさが来た」の主演で、元カレ役の葉山くんは「まれ」の弟役、妹役で出てる黒島くんは「マッサン」に出てて、なんや朝ドラ出演者を集めたみたいになってるんよ。

で、クレジットを見て気づいたんやけど、今やってる「とと姉ちゃん」の小橋家3姉妹の次女役で密かに注目されてる(?)相楽くんも、ちょっと嫌な女役で出演してるんよなぁ。

というわけで、どうでもエエような前フリはここいらで終わりにして、作品の感想は.............?!

流れ星が消えないうちに   ★★★☆☆   (2015年)

監督:柴山健次
出演:波留、入江甚儀、葉山奨之、小市慢太郎、黒島結菜、西原亜希、古館寛治、石田えり、岸井ゆきの、相楽 樹、渡辺早織、八木将康

事故で亡くなった恋人のことが忘れられない女の子は、彼の親友だったひとと付き合いながらも、元カレのことが忘れられず、そんな彼女と付き合うカレも親友を裏切っているようで、それぞれに苦しんでいたのだが...............ってな喪失と再生のドラマ?!

元カレとの思い出が詰まった部屋では眠れず、玄関に布団を敷いて眠る彼女、そんな彼女のそばにいながらも親友の死と向き合えない彼、ふたりの関係の行方は..........ってな感じで、小市慢太郎がエエんよ..........って、なんのこっちゃ!(笑)

悲しみを背負って生きてる女の子を波留くんが演じてるんやけど、確かに演技は上手くなってるものの、やっぱり朝ドラのイメージが強烈やったせいか、マイナスキャラを演じるよりも、もう少しプラスなキャラを演じる方が合ってると思ってまうんよね。

話の方は、それなりに切ない流れで、そんななかにも救いがあるんで悪くはないんやけど、どうも胸に響くかっていわれると、そこまででもないんよなぁ。そんなわけで、ボチボチとってね?!

2016年8月18日 (木)

『完全なるチェックメイト』

今日は、伝記ものをひとつ、ご紹介♪

この作品の主人公であるボビー・フィッシャーってひとは、伝説のチェスのチャンピオンで、誰もが天才と認めるようなスゴいひとやったらしんやけど、トップにいながら、突然に試合を拒否して引退し、そのまま隠遁生活をしたりして、かなり破天荒な人生を送ったらしいんよね。

実は日本でも暮らしてた時期があるみたいで、過激な言動や行動でアメリカ政府から国籍を取り上げられた彼は、日本から出国しようとして成田空港で身柄を拘束され、えらいニュースになったんやって。

監督のエドワード・ズウィックといえば、トム・クルーズと渡辺 謙が共演した『ラスト サムライ』や、この作品に出演してるリーヴ・シュレイバーがダニエル・クレイグと一緒に出演してた『ディファイアンス』を作ったひとなんよ。

というわけで、そんな日本にも縁のあるひとを描いた作品の感想は.................?!

完全なるチェックメイト / Pawn Sacrifice   ★★★★   (2015年)

監督:エドワード・ズウィック
出演:トビー・マグワイア、リーヴ・シュレイバー、ピーター・サースガード、マイケル・スタールバーグ、ロビン・ワイガード、リリー・レーブ、ソフィー・ネリッセ、イリア・ヴォロック、アンドレアス・アペルギス、エイデン・ラヴカンプ

若くしてチェスの才能を開花させ、最年少でグランドマスターにまでなった男は、冷戦まっただ中の1972年に、当時の世界チャンピオンだったソ連のボリス・スパスキーを相手に世界選手権で王座を争うことに..............ってな自伝もの?!

四角い盤上で繰り広げられる戦いに、米ソの国の威信が懸けられ、極限のなかで対峙するふたりのチェス・プレーヤーの攻防をってことで、いやぁ、ズウィックさん、さすがに盛り上げ上手やわ(笑)

少し精神的に病んだ主人公を演じるトビーくんは、気合いがヒシヒシと伝わるようで、間違いなく彼のキャリアのなかでのベスト・アクトなんと違うかな。

精神のバランスが崩れそうなギリギリのラインで繰り広げられる盤上でのヤルかヤラれるかのハゲしく静かな攻防、そんな緊迫感がたまらん、なかなかの見ごたえやった..............チェスのルールは全然知らんのやけど....................?!

2016年8月17日 (水)

『EDEN/エデン』

今日は、フランスの音楽ネタ映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、監督さんのお兄さんで、一緒に脚本を書いてるスヴェン・ハンセン=ラブをモデルにして話が作られてるんやって。

そんな監督さんは、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞したり、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞したりと、なかなか注目されてる女性監督みたいやね。

というわけで、そんな作品の感想は.......................?!

EDEN/エデン / Eden   ★★★☆☆   (2014年)

監督:ミア・ハンセン=ラブ
出演:フェリックス・ドゥ・ジヴリ、ポーリーヌ・エチエンヌ、ユーゴ・コンツェルマン、ヴァンサン・マケーニュ、グレタ・ガーウィグ、ロマン・コリンカ、ローラ・スメット、アルノー・アズーレ、ヴァンサン・ラコスト、ゴルシフテ・ファラハニ、アルシネ・カンジアン

音楽に夢中の大学生は、DJになるという夢を実現させるべく、レイヴ・パーティーに行き、デビューのチャンスを窺っていたのだが.............ってな90年代に盛り上がったクラブ・ミュージックをネタにしたドラマ?!

親友とコンビを組んで、プロとして活躍するも、順風満帆とは行かず、いろいろとありながらも、それでも必死に夢にしがみつきってなことで、ひとりの男のDJライフを追いながら、音楽でメシを食う難しさをってことなんかもね。

確かに音楽的には、90年代から現在に至るテクノ系の音楽オンパレードで懐かしさを感じたりもしたんやけど、なんやクスリと女っていう、ちょっと音楽ものとしては“ありきたり”すぎる切り口でマッタリとやられてまうと、2時間を超える尺のせいもあって、途中から辛くなってもうたよ。

夢と現実、そのハザマでクスリに溺れながら、もがき苦しむ、まぁ、ビターなドラマなんやろうけど、改めて自分がロック&メタル好きってことに気づいたよ.........ヘッドバンギングしても、なびく髪はないんやけど................?!(笑)

2016年8月16日 (火)

『惑星ミズサ』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品でヒロインを演じてる佐津川くんといえば、ホリプロに所属の女優さんで、10代の頃からメジャー作品に出演して、それなりに注目されてたやんね。

ただ、個人的な見解としては、その後、メインストリートから少しハズれて、どちらかというと脇役として何とかつないでる感があって、正直、ちょっとキツイかなぁって思ってたんよ。

この作品もマイナー系ではあるんやけど、最近は、ちょっと前に紹介した『ヒメアノ~ル』でヒロインを演じてみせたりして、また少し盛り返してきたのかも............まぁ、余計なお世話なんやろうけど(苦笑)

というわけで、そんな作品の感想は.....................?!

惑星ミズサ   ★★★☆☆   (2014年)

監督:佐藤竜憲
出演:藤岡英樹、佐津川愛美、松浦祐也、入来茉里、リリー・フランキー、宇野祥平、中村義人、沖 正人、仙波和之、星野光代

実家の提灯屋で働く青年は、客としてホテルに風俗嬢を呼んだところ、かわいくて不思議な雰囲気を持つ女の子が現れ、その後、ふたりで会ううちに、彼女のことを意識するようになるのだが...................ってなお話?!

好きになった相手は風俗嬢で、しかも自分のことを宇宙人だと言う、そんな彼女が風俗嬢になったのには理由があり(?)..............ってなことで、ちょっとユル~い感じでドラマが展開するんよ。

エキセントリックなヒロイン役を演じてる佐津川くんは、関西人からすると少し“ムリした”関西弁ではあるんやけど、作品のキモとなる不思議な魅力を体現しとったかな。

話としては、途中まではボチボチと悪くなかったんやけど、主人公の男のキャラが弱いせいか、どうも最後のオチが個人的にはスッキリせんかったかも。

ところで脇役で出演してる入来くん(おそらく佐津川くんのバーター出演)、別にインパクトのある演技をしてたってわけやないんやけど、気になってもうた.........まぁ、要するに好みの話?!(笑)

2016年8月15日 (月)

『官能小説の女』

今日は、劇場で未公開の作品のなかから、ドイツ映画をひとつ、ご紹介♪

何年間がこうやってブログを書いてきて、アクセスしてもらってる作品ってのを見てみると、なぜか劇場未公開のエロ系に分類されるような作品が多いんよね(笑)

おそらく、誰も他に感想を書かないようなのを取り上げてるからなんやろうと思うんやけど、なんや、これだけ多くの作品があるなかで、ちょっと不思議な気もするかな。

この作品も、イキツケのTSUTAYAでは、まさにそのカテゴリーに入ってるようで、ただ、作品の内容は、必ずしもエロだけで終わるものばかりやないってのが、映画好きの心をくすぐるわけで、そういった作品を紹介できると、うれしくなったりもするもんなんよ。

というわけで、作品の感想は..........................?!

官能小説の女 / Agnes   ★★★☆☆   (2016年)

監督:ヨハネス・シュミット
出演:オーディン・ヨーネ、シュテファン・カンプヴィルト、ソーニャ・バウム、ウォルター・ヘス

図書館で知り合った若い女性に惹かれ、声をかけたことから始まった二人の関係。長く小説を書けずにいた作家の彼に、彼女は自分とのことを書いて欲しいと言い、彼は久しぶりに書き始めるのだが.............ってな恋愛ドラマ?!

最初は強く惹かれあう二人だったが、あることがキッカケで関係がこじれて離れてしまうものの、彼は彼女を忘れられず、現実とは異なる話を書き進め..............ってなことで、現実と虚構をクロスさせながら、男女の気持ちのスレ違いをってとこなんかな。

男の戸惑いと女の決意、互いに求め合う男女であっても、それぞれの心は必ずしも同じやなくて、そんな心の中を描く小説と、現実世界の関係の差異で男女の気持ちを描いてるんやろなぁ。

確かに体を重ね合うシーンはあるんやけど、それは情欲であったり愛であったりで、この作品で描かれてるのは必ずしも“エロ”ではないんよね。

しかも彼の書く小説は、ふたりの“愛”の物語であって、まったく“官能小説”とは程遠いものだけに、この邦題には“エロ”で売ろうとする悪意が満ちてると思うんよ。

まったく知られてない作品を売る戦略としては、仕方のない部分もあるんやろうけど、せめて内容を理解した上で邦題を付けるのが、作品を作ったひとに対する敬意やと思うんやけどなぁ.............(苦笑)

2016年8月14日 (日)

『スリーピング・ボイス ~沈黙の叫び~』

今日は、スペイン映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞で最優秀助演女優賞や最優秀新人女優賞なんかを受賞し、作品賞や監督賞、主演女優賞といった主要部門でノミネートされたらしい。

原作は、フランコ独裁時代に、この作品の主人公と同じように刑務所に入れられた女性たちで生き残ったひとたちにインタビューして纏めた本なんやって。

この作品の主人公を務めてるインマ・クエスタって女優さん、えらいベッピンさんやと思ったら、だいぶ前におススメした『マルティナの住む街』って作品で一目ぼれした女優さんやった(笑)

そんな驚きの再会(製作年でいうと、どちらも同時期に作られてたらしいんやけど........)もあった作品の感想は......................?!

スリーピング・ボイス ~沈黙の叫び~ / La Voz Dormida   ★★★★   (2011年)

監督:ベニト・サンブラノ
出演:インマ・クエスタ、マリア・レオン、アナ・ワヘネル、マルク・クロテット、ダニエル・オルギン、チャロ・サパルディエル、ベゴニャ・マエストレ

内戦後に誕生したフランコ将軍による独裁政権下で、共和国派は弾圧され、多くの女性たちもイワレのない罪で刑務所に入れられていた。身重でありながら刑務所のなかにいる姉を助けるべく、マドリードにやって来た妹だったが.............ってなドラマ?!

軍部による恐怖政治が敷かれるなか、姉のために奔走する妹は、政府軍と戦う姉の夫に手紙を届けようとするが..........ってなことで、スペインの暗黒の歴史のなかで、絶望的な時代を生きた姉妹の姿をってなところかな。

いやね、なんか理不尽さがハンパなくて、あまりにもヒドイ仕打ちによって打ちのめされる人たちの姿を見てて、なんや胸が苦しくなってもうたよ。

姉役のインマくんが、相変わらずの美貌で必死に耐える姿からは、強い信念と深い悲しみが伝わってくるんよなぁ............ちょっと必要以上に個人的に感情移入してもうてる感はあるんやけど(苦笑)

それにしても、法の正義もへったくれもないような時代で、こんな形で命を落としてもうた人たちがおったって事実が、何ともやるせなく、切ないんよなぁ..................?!

2016年8月13日 (土)

『スティーブ・ジョブズ』

今日は、賞レースでもそこそこ評価されてた自伝映画をひとつ、ご紹介♪

スティーブ・ジョブズと言えば、アップル・コンピュータを設立したひとで、IT企業のカリスマ経営者として活躍したものの、2011年に病気で亡くなったんよね。

そんな男の伝記ものというと、実はこの作品の前にアシュトン・カッチャーを主演にして、邦題は同じで『スティーブ・ジョブズ(原題:Jobsってのが作られてるんやけど、そちらはアシュトンくんが“見事に”(?)ラジー賞のワースト主演男優賞にノミネートされてたっけ(ウィル・スミスの息子に..........惜負)。

こちらのファスベンダーくんは、アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされて、共演のケイト・ウィンスレットはアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされ、イギリスのアカデミー賞で助演女優賞を受賞したんよなぁ。

というわけで、そんな作品の感想は.......................?!

スティーブ・ジョブズ / Steve Jobs   ★★★☆☆   (2015年)

監督:ダニー・ボイル
出演:マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、ジェフ・ダニエルズ、セス・ローゲン、キャサリン・ウォーターストン、ジョン・オーティス、パーラ・ヘイニー=ジャーディン、リプリー・ソーボ

個人がコンピュータを保有する社会、そんな夢を実現させるためにアップル社を設立し、成功したものの、会社を一度はクビになった、そんなカリスマ経営者の波乱の半生を描く自伝ドラマ?!

転機となった新作発表会を話の中心にして、その時々の周囲の人たちとの関係や“家族”との関係を語りながら、世間から常に注目を浴びながら駆け抜ける男の姿に迫るってとこなんかな。

信念を貫き、妥協を許さない、そんな唯一無二の実業家としての才を感じさせながら、そのハゲしすぎる気性ゆえに不器用に生きる、そんな天才の孤独もってところで、なかなか人間関係やら彼の経歴をほとんど知らずに観てると、ちょっと話についていくのが辛かった(苦笑)

誰もが羨むような富と名声を手に入れ、やりたいことをやって完璧な人生なんやろうって思ってたんやけど、発表会の舞台裏=カリスマ経営者の実際の姿という図式で描かれる人間ドラマは、メディアで知るジョブズとは少し違った印象やったかもね?!

2016年8月12日 (金)

『猫なんかよんでもこない。』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品、元ネタは元ボクサーで漫画家のひとが書いた人気のエッセー漫画らしく、テレビ大阪の深夜枠でアニメもやってたらしいんよね。

監督の山本 透ってひとは、いろんな監督さんの作品で助監督を務めてたらしく、自らメガホンをとった作品としては、あの今話題の(?)能年玲奈こと“のん”も出演してた『グッモーエビアン!』を監督したひとでもあるんよ。

ところで、この作品に出演してる松岡茉優って若手の女優さん、最近、CMからTVドラマ、映画まで、いろいろと露出も増えてきて、前々から存在は知っていながら、ちょっと注目してたりして。

ちょっと前にTV東京の深夜枠でやってた「その「おこだわり」、私にもくれよ‼」って番組の最終回をたまたま目にして、キレが増した目力に釘づけになってもうたのと、その番組で流れたSUPER BEAVER ってバンドの「人として」って曲にドハマりしてもうて、彼らのアルバムを買い漁ったんよなぁ♪

というわけで、そんな作品の感想は......................?!

猫なんかよんでもこない。   ★★★☆☆   (2015年)

監督:山本 透
出演:風間俊介、つるの剛士、市川実和子、松岡茉優、矢柴俊博、内田淳子

ボクサーとしての成功を夢見る男は、漫画家の兄のアパートに居候していたが、ある日、兄が道端で捨てられてた子猫の兄妹を拾ってきたことで、彼らの世話をするハメに..............ってな、流行りの“ネコ系”ドラマ?!

もともと犬派で猫嫌いだった男は、乗り気ではなかったが、適度に甘えてくる猫たちをかわいく思うようになり...............ってなことで、猫と人間のホンワカ関係をってとこなんかな。

確かに、さりげない仕草や表情を見てると、猫もそれなりに可愛げもあるなぁって思うものの、やっぱり犬派としては、そこまで感情移入するほどの盛り上がりはなかったかな(苦笑)

人生で上手くいかないことや、辛いときに、こうやって動物と一緒にいることで気持ちが癒されたり、救いを感じたりってのは、分かるんやけどね。

う~ん、俺もすっかり人間に相手にされてないだけに、そういう方向で人生の癒しを求めた方がエエんかもしれんなぁ..........なんて?!(笑)

2016年8月11日 (木)

『COMET コメット』

今日は、少し個性的な作りの恋愛ドラマをひとつ、ご紹介♪

この監督さん、これが長編デビュー作らしいんやけど、この後に監督したTVドラマがアメリカでそこそこ話題になってるらしく、なんや注目されてるみたいやね。

そんな彼、この作品をキッカケにってことなんやろうけど、主演のエミー・ロッサムと付き合ってるらしく、どうやらふたりは昨年9月に婚約までしたんやって。

まぁ、だからどうしたってワケでもないんやけど、そんな作品の感想は...........................?!

COMET コメット / Comet   ★★★☆☆   (2014年)

監督:サム・エスメイル
出演:ジャスティン・ロング、エミー・ロッサム、ケイラ・セルヴィ、エリック・ウィンター

彗星がやって来るということで、集まった人々。ひとりでやって来た男は、別の男とのデートで来ていた女性に一目ぼれし、彼女を口説いたことで始まった二人の関係を追った恋愛ドラマ?!

愛を信じない男と、愛を信じる女、それでも惹かれあい、付き合うことになった二人の6年間という時間を、断片で切り取ってシャッフルし、印象的に描くってとこなんかな。

時間軸がバラバラになってることで、なかなか話のスジが掴みきれなくて、ちょっと分かりにくかったかも。まぁ、ある種の“実験的”な作りで意欲作ってことにはなるんやろうけど、少し中途半端な“前フリ”もあって、ちょっと混乱してもうたよ(苦笑)

作品のほとんどを、主演のふたりの語りで構成してるなかで、ジャスティンくんとエミリーくん、それぞれに感情を上手く表現してて、キャスティングとしてはナイスやったかもね。

それにしても、一方の好きという気持ちだけではどうにもならない、そんな男女の仲の難しさと、失ったものを引きずる男の未練ってのが、なんや自分にフィードバックしてくるようで、ちょっと切なかったりして..............しょっぱいなぁ...............?!(苦笑)

2016年8月10日 (水)

『海賊じいちゃんの贈りもの』

今日は、ちょっと小粒ながらも悪くないイギリス映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、スコットランドのアカデミー賞では2部門でノミネートされたりして、なかなか本国でも評判が良かったらしいんよね。

まぁ、邦題は“じいちゃん”がヴァイキングの末裔やったってところから“海賊”ってことになってるんやろうけど、原題とはまったく別物になってるところは、ご愛嬌ってとこなんかな(笑)

というわけで、そんな作品の感想は........................?!

海賊じいちゃんの贈りもの / What We Did On Our Holiday   ★★★★☆   (2014年)

監督:アンディ・ハミルトン、ガイ・ジェンキン
出演:ロザムンド・パイク、デヴィッド・テナント、エミリア・ジョーンズ、ボビー・スモールブリッジ、ハリエット・ターンブル、ビリー・コノリー、ベン・ミラー、アメリア・ブルモア、セリア・イムリー、アネット・クロスビー、ロン・ドナキー

別居状態で離婚の危機に瀕している夫婦は、夫の父親の誕生日を祝うパーティーに参加するため、3人の子供を連れてロンドンからスコットランドへ向かうのだが..............ってな、コメディ調の家族ドラマ?!

3人の子供たちは、パーティーの準備に忙しい親たちと別行動で、ガンを患う祖父と一緒に海辺で楽しいひと時を過ごすが、祖父の様態が急変し............ってな感じで、お茶目な子供たちが騒動を起こしてドタバタしながらも、家族の絆ってのを温かく描いてるんよね。

喧嘩ばかりの親を見ながら、子供たちもどこか問題を抱えてるんやけど、それを人生の蘊蓄をさりげなく語りかけながら、そばで優しく見守るビリーじいちゃんがナイスなわけよ。

冷静に考えると、ちょっと“ヤリ過ぎ”な話なんやけど、そんな無茶をユーモアでどこかホンワカと包んでまうような作りが、微笑ましく思えてもうてなぁ。

まぁ、要するに子役たちの活躍とビリーおじさんの頑張りの勝利ってとこなんかもね?!(笑)

2016年8月 9日 (火)

『シネマの天使』

今日は邦画のご当地映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、実際にある昔からやってる映画館が閉館することになって、その最後の姿を映像に残したいってことから企画されて実現したものらしい。

最近はシネコンが主流になってもうて、例えば少し公開から時間が経った作品を2本立てや3本立てで安く上映してくれる、そんなミニシアターがなくなってきてるのは、寂しいよなぁって思う。

“映画館で映画観る”ってのが、単にDVDを借りたりして“映画を観る”ってことにプラスして、いろんな思い出があったりして、特別なことやったりするやんね。忘れられないことって...............あるもんなぁ.............(笑)

というわけで、そんな映画館にまつわる作品の感想は..................?!

シネマの天使   ★★★☆☆   (2015年)

監督:時川英之
出演:藤原令子、本郷奏多、石田えり、ミッキー・カーチス、阿藤 快、横山雄二、及川奈央、岡崎二朗、安井順平、末武 太、國武 綾、西田篤史、佳村ちさか、那波隆史

広島県福山市で100年以上の歴史のある映画館が、ついに閉館することに。支配人や従業員、映画館に通う常連など、“最後の日”に向けて交差する様々な人たちの思いを綴ったドラマ?!

長い歴史に幕を下ろすことになった映画館を舞台に、そこに集う人たちの現在、過去、そして未来をってところなんかな。

かつては数少ない娯楽のひとつとして人気やった映画館も時代の流れのなかで淘汰され、次々と消えていく、そんな寂しさを噛みしめつつ、映画館のすばらしさを伝えたい、そんな“映画愛”を感じる作品やったかな。

まぁ、途中の演出で意味不明なところがあったりで、ちょっとどうかと思う部分はあるんやけどね(苦笑)

それでも、映画はひとの人生を豊かにするものやとか、映画館という場所で観た作品が、ずっと心に残るってたりするのは事実やし(誰といつ何を観たか、いろんな思い出が様々な感情と一緒になって頭のなかで巡ってもうたりして........)、この作品を観ながら、小さい劇場にも頑張ってほしいと思ったよ...............?!

ちなみにエンディングで映されてた、閉館した老舗の映画館のなかで、銀座のシネパトス、会社帰りに行ったなぁ.....................地下鉄の音と一緒に映画観たのが懐かしいってね(笑)

2016年8月 8日 (月)

『神様なんかくそくらえ』

今日は、ちょっとインディーズ系の作品をひとつ、ご紹介♪

この作品、主役を演じてるアリエル・ホームズが自らの実体験を本にしたものを基にして話を作ったらしく、ここでの演技が評価された彼女は、すでに2本の作品にキャスティングされてて、シャイア・ラブーフと共演した作品は、かない評判がエエらしいんよ。

東京国際映画祭では、グランプリと監督賞を受賞したらしく、ヴェネチア映画祭でも賞を受賞したり、インデペンデント・スピリット賞でノミネートされたりと、この作品もかなり注目を浴びたみたいやね。

というわけで、そんな作品の感想は........................?!

神様なんかくそくらえ / Heaven Knows What   ★★☆☆☆   (2014年)

監督:ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ
出演:アリエル・ホームズ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ロン・ブラウンスタイン、バディ・デュレス、エレノア・ヘンドリックス、ユーリー・プレスカン

ニューヨークの路上で物乞いをしながら、ドラッグとアルコールに依存した、破滅的な暮らしをしている女の子の日常を描いたドラマ?!

恋人への愛を証明するために、カミソリで手首を切るような女の子は、知り合いのドラッグの売人にクスリを分けてもらいながら、何とか日々を送っているのだが................ってなことで、主演のアリエルくんの自伝を本人自ら演じてるってことらしい。

ドキュメンタリー調で、社会の底辺で暮らす若者のリアルな姿をってことなんかもしれんけど、ダラダラと展開するドラマは、ちょっと辛かったかも(苦笑)

完全にイってもうてる視線の演技(?)なんかは、経験者ならではなんやろうけど、観ててあまり気持ちのエエもんやないよなぁ..............。

結局のところ、クスリに支配されて、抜け出すことのできない泥沼の日常のなかで、ただ漫然とやり過ごすしかないっていう現実の刹那をってことなのかもしれんけど、個人的には、ほとんど胸に響くものがなかったね?!

2016年8月 7日 (日)

『サウルの息子』

今日は、昨年の賞レースで話題になったハンガリーの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、アカデミー賞の外国語映画賞を受賞し、カンヌ映画祭のグランプリ、ゴールデン・グローブ、LA批評家協会賞といった賞を総なめにしたんよね。

実は監督さん、これが長編デビュー作にあたるらしいんやけど、助監督として同じハンガリー出身のタル・ベーラ監督の『倫敦(ロンドン)から来た男』に参加してたらしく、なんとなく映像へのこだわり具合から納得してもうた。

というわけで、そんな作品の感想は.......................?!

サウルの息子 / Saul Fia   ★★★☆☆   (2015年)

監督:ネメシュ・ラースロー
出演:ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェンテ、トッド・シャルモン、ジョーテール・シャーンドル、ユルス・レチン

アウシュヴィッツ収容所で死体の処理や清掃等を行う特殊任務を命じられたユダヤ人の男は、ガス室で少年の死体を見つけ、自分の息子だと信じ、なんとかユダヤ式の埋葬をしたいと奔走するのだが...............ってな戦時ドラマ?!

次々と収容所に送られてくるユダヤ人を言われるがままにガス室に送り、そして死体を燃やして埋める、そんな日常のなかで、身の危険を顧みずに少年の埋葬に執着する男だったが..........ってなことで、なんとも重苦しいドラマが展開するんよ。

死体を“モノ”として扱う環境のなかで、正気を保つための唯一の救いがこれなのかって思うと、なんとも“ヤルせない”気分になってまうやんね。

接写を多用し、遠近を使って露骨さを削りながらも、狂気が当たり前になってる収容所の様子を淡々とカメラで表現してるあたりが、この作品の評価なのかも。

この種の作品に“救い”があるとは、ハナから考えてないんやけど、それでもやっぱりヘビーやわなぁ............?!

2016年8月 6日 (土)

『ひつじ村の兄弟』

今日は、ヨーロッパの小国アイスランドの映画をひとつ、ご紹介♪

アイスランドって国は、人口が約33万人ほどらしく、ちょっと前に火山が噴火して、ヨーロッパの空の交通網がストップしてもうたってニュースがあったり、最近ではサッカーの欧州選手権(ユーロ)でイギリスを破ってベスト8に入って話題になったやんね。

そんなアイスランドで作られたこの作品は、カンヌ映画祭で「ある視点」部門でグランプリを獲得したらしく、また、本国アイスランドのアカデミー賞にあたるエッダ賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞といった主要部門を独占し、11冠に輝いたらしい。

というわけで、そんな作品の感想は......................?!

ひつじ村の兄弟 / Hrutar   ★★★☆☆   (2015年)

監督:グリーム・ハゥコーナルソン
出演:シグルヅル・シグルヨンソン、テオドール・ユーリウソン、シャーロッテ・ボーヴィング、ジョン・ベノニソン

隣に住んでいながら、ワケあって40年間、口もきいたことがない兄弟。ともに牧羊家として生計を立てており、毎年、羊の品評会でも競い合ってきたのだが、兄の羊が病気に感染していることが分かり、村のすべての羊の殺処分が決定し...................ってなドラマ?!

品評会で優勝した兄の羊が感染性の病気にかかっていることが判明し、酒浸りになって荒れる兄と、殺処分を受け入れながらも、密かにある計画を実行する弟、そんでもって騒動は意外な形で兄弟の関係に変化をもたらし...............ってなことで、家族ドラマが展開するんよ。

どこか“のんびり”したアイスランドの景色のなかで繰り広げられる兄弟ケンカは、緊迫感よりも微笑ましさが勝ってる感じやったね(笑)

例え争っていても、根っこの部分は同じ思いがある、そんな兄弟の切っても切れない“絆”ってのを描いてるんかな。

なかなか素朴で悪くなかったんやけど、どうもラストが意外すぎて..............まぁ、ある意味、テーマに対する答えが詰まってるものの、その後が気になってもうてなぁ..................?!

2016年8月 5日 (金)

『私たちのハァハァ』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

この作品、日本映画プロフェッショナル大賞ってやつで年間第9位に選ばれたらしく、まぁ、他のトップテン作品を見てどう思うかってのもあって、毎回こいつを参照に出す際に、心がチクッと痛むんやけど(苦笑)

“クリープハイプ”なるバンドなんやけど、なんや結構な人気(?)らしいね。ちょっと前にテレビの歌番組で演奏してるのをチラッと目にして、どことなく例の不倫騒動で大騒ぎになったバンドに似た毛色の音楽のような感じがして、個人的にはハマりそうな気配なないんやけど............(ファンの方々、すみません)

それよりも、出演者のひとり井上苑子って子が、劇中でアコギで弾き語るのが印象的で、ネットで検索したら、彼女、現役女子高生シンガーソングライターってことで、ちょこっと注目されてるんやってね。

まぁ、YouTubeで何曲か視聴した印象では、もう一息、ストライクゾーンに入ってこないんやけど、ただ、雰囲気を持ってるところは、ちょっと将来的に期待できるかもなぁって思ったよ。

というわけで、そんな音楽的ネタはここいらでやめにして、作品の感想は..............?!

私たちのハァハァ   ★★★☆☆   (2015年)

監督:松居大悟
出演:大関れいか、井上苑子、真山 朔、三浦透子、池松壮亮、中村映里子、武田杏香、クリープハイプ

大好きなバンド“クリープハイプ”の福岡でのライブに行き、東京でのライブにおいでと言われ、東京行きを決意した仲良し女子高生4人組は、自転車で北九州を出発するのだが.............ってな青春ロードムービー?!

ちょっとした冒険旅行の始まりに高揚感を感じる4人だったが、いろいろと困難に直面し、次第にそれぞれの旅への思いに差があることに気づき...........ってなことで、“好きなバンドのライブを観たい”という気持ちで始まる彼女たちの旅の様子をドキュメンタリータッチでってとこなんやろね。

がむしゃらに突き進む女子高生の青春ドラマは、どない考えても無謀やなぁって思いながらも、このどこか“アホな痛さ”が青春なんかもなぁって思ったよ(笑)

まぁ、個人的には彼女たちと音楽の趣味がどうも合わないもんやから、そこまで必死になる気持ちに共感しづらかったんやけど、高校を卒業したらバラバラになる、そんなことを感じながら最後の夏に一緒に旅に出た女子高生の友情ドラマとしては、アリなのかもなぁ?!

2016年8月 4日 (木)

『ディーパンの闘い』

今日は、フランスの映画をひとつ、ご紹介♪

この作品、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞と主要部門でノミネートされて話題になったらしいんよ。

監督をしてるジャック・オーディアールってひとは、ロマン・デュリスを主役に迎えた『真夜中のピアニスト』って作品で注目して、その次のカンヌ映画祭でグランプリを獲得した『預言者』って作品で驚かされたんよね。

その次のマリオン・コティヤールを主演にした『君と歩く世界』はちょっと話題先行な感はあったんやけど、共演したベルギー人俳優のマティアス・スーナールツが、その後スッカリ人気俳優の仲間入りするっていうオマケ付き(?)やったっけ。

というわけで、そんな監督さんの話題作の感想は..................?!

ディーパンの闘い / Dheepan   ★★★☆☆   (2015年)

監督:ジャック・オーディアール
出演:アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバサン、カラウタヤニ・ヴィナシタンビ、ヴァンサン・ロティエ、マーク・ジンガ

内戦の続くスリランカを脱出するため、難民キャンプで出会った女と、彼女が見つけてきた娘の3人、家族と偽ってフランスに渡り、なんとか集合団地の管理人の職を手に入れ、“家族”として生活を始め..............ってなドラマ?!

紛争で妻子を失い、戦う理由を無くした男、イギリスの親戚に会いに行くつもりだった女、両親を亡くし孤独な娘、それぞれ身分を偽りながら、異国の地で最初は言葉も分からずに苦労が絶えなかったが、徐々に生活は軌道に乗り................ってことで、偽装家族の暮らしを描きつつ、人と人の絆を描くってとこなんかな。

本当は夫でも妻でも娘でもない、それでもワケあって同じ屋根の下に暮らしているうちに、互いの心の距離にも変化が生まれるが、平穏な日々は続かずってことで、なかなか考えさせられるものはあったね。

話としてどうかっていう議論はあるかもしれんけど、単なるメロドラマにせずに、男が背負ってきたものを暴力的な形で表現するあたりが、監督さんの個性ってとこなんやと思う。

起承転結でキッチリと構成をまとめた作品は、万人受けするというよりは、好みの分かれる類の作品なんやろうけど、個人的には悪くはなかったかな?!

2016年8月 3日 (水)

『サヨナラの代わりに』

今日は、女の友情ドラマ(?)をひとつ、ご紹介♪

この作品に出演してるエミー・ロッサムと言えば、映画初出演となった『歌追い人(Songcatcher)』(2000年)で愛くるしい表情と抜群の歌唱力を披露してるのを見て、すごい若手女優が出てきたもんやなぁって感心したのを覚えてるんよ。

その後、ミュージカルを映画にした『オペラ座の怪人』(2004年)で主役を演じ、ゴールデン・グローブで女優賞にノミネートされたりして、いよいよブレイクかって思ったんやけど、どうも映画ではもうひとつ当たり役に巡り合えてないんかなぁ。

もともと小さい頃からオペラをやってたらしく、“歌える女優”っていうあたり、なかなか貴重な存在やとは思うんやけどね。

というわけで、今回も歌声を披露してる彼女の新作の感想は.................?!

サヨナラの代わりに / You're Not You   ★★★☆☆   (2014年)

監督:ジョージ・C・ウルフ
出演:ヒラリー・スワンク、エミー・ロッサム、ジョシュ・デュアメル、マーシャ・ゲイ・ハーデン、フランシス・フィッシャー、ロレッタ・デヴァイン、ジェイソン・リッター、ジュリアン・マクマホン、ボー・ナップ、マイク・ドイル、アーニー・ハドソン

筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した女性は、夫の反対を押し切り、料理もできない、介護経験のない女子大生をヘルパーとして雇うことに。最初は噛み合わないふたりだったが、一緒にいるうちに次第に打ち解け...............ってなお話し?!

何不自由なく暮らしてきた女性が、突然の病により最愛の夫ともすれ違い、失意のときに出会ったちょっと“不良”な大学生、ストレートにぶつかり合ううちに、互いに信頼が生まれ..............ってなことで、どこかの大ヒットしたフランス映画を思わせるスジやったね(苦笑)

もうスッカリ“戦う女”のイメージが定着しまくってるヒラリーくんは、今回も病気と真っ向勝負ってなことで、さすがですわ。対するエミーくんは、これまでの清純路線(?)からは想像できない“ヤンチャっぷり”で、後半では育ちの良さが出過ぎた感があるものの、少し意外やったかな。

難病もので、ちょっと最近ありがちなストーリーってこともあり、ほとんど新鮮さはないあたりで、たぶん作り手側が期待したほどの“感動”ってのは、観る側は感じてないんと違うかな。

ボチボチってとこですか..............?!

2016年8月 2日 (火)

『血まみれスケバンチェーンソー』

今日は邦画をひとつ、ご紹介♪

映画ってのは、金をかけて豪華な役者を揃えてもダメダメなこともあるわけで、むしろ、そういった場合の方が期待値が高いだけに、落胆する度合いも大きくなるんよね。

そう考えると、もとから掛ける金もなく、インパクト勝負でB級さにこだわって作られる映画ってのは、初めから開き直りがあって、そんな潔さが清々しく感じることすらあるんよなぁ。

まぁ、要するに、気合いの入りまくった三池崇史のエンタメ作品と、個人的に“B級映画の巨匠”と崇めてる(?)井口 昇の下品極まりない作品のどっちが好きかって言われたときに、自分なら後者を選んでまうかもってこと(苦笑)

そんなタイトルからして、コテコテに“井口臭”の漂うところに惹かれた作品の感想は.............?!

血まみれスケバンチェーンソー   ★★★☆☆   (2016年)

監督:山口ヒロキ
出演:内田理央、山地まり、佐藤聖羅、中村誠治郎、奥田佳弥子、玉城裕規

解体屋の娘で、いつもチェーンソーを持ち歩いてる不良娘は、追試のために学校に来たのだが、そんな彼女を、同じクラスの女が作った“改造死体”が次々と襲ってくるのだが..................ってな、コメディー調のスプラッターもの??

出だしからユル~イ感じで腕が飛び、腸がぶった切られ............って、血まみれになったスケバンがチェーンソー片手に............なんて分かりやすいタイトルなんや(笑)

取ってつけたようなエロとグロに、なぜか学園モノの体(てい)で爽やかな青春エピソードを強引にねじ込み、アクションで気合いを入れて...........えらいテンコ盛りやね?!

まぁ、このタイトルでB級にならないワケがないんやけど、そんな開き直ったストレートさが、それなりに潔くて、結局のところ“だから、ドナイやねん”ってレベルの話に、それでも“これは、これで..............”ってとこなんかな(苦笑)

要するに、真剣にコメントするのもどうやろうって思うわけで..................。

2016年8月 1日 (月)

『SPOOKS スプークス/MI-5』

今日は、イギリスのサスペンスものをひとつ、ご紹介♪

この作品、“MI5”と言われて、てっきりビル・ナイおじさんが主演してた『MI5:消された機密ファイル』『MI5:灼熱のコンスパイラシー』『MI5:世界を敵にしたスパイ』の3部作のシリーズものやと思ったんよ。

確か、レンタル屋でパッケージを読んだときに、勘違いかもしれんけど、“キャストを新たにしてシリーズ最新作が...”っていうようなウリ文句を読んだ気がするんやけど、これ、そうやない気がするんよね。

製作陣もかぶってないし、そもそも、この作品は2002年から続くTVドラマシリーズ(原題『SPOOKS』)の劇場版って位置づけみたいなんよ。

というわけで、そんな作品の感想は..........................?!

SPOOKS スプークス/MI-5 / Spooks : The Greater Good   ★★★☆☆   (2015年)

監督:バハラット・ナルルーリ
出演:ピーター・ファース、キット・ハリントン、エリス・ガベル、ヒュー・サイモン、ジェニファー・イーリー、ティム・マキナニー、エレノア・マツウラ、エリオット・レヴィ、ララ・パルヴァーデヴィッド・ヘアウッド

CIAに引き渡すために護送中のテロリストを取り逃がしてしまった情報局保安部(MI5)の指揮官は、行方をくらませてしまう。そんな彼を探すために、かつて彼によってMI5をクビになった男が呼び戻されるのだが.................ってなサスペンスもの?!

テロリストの真の目的を追いつつも、組織のなかの腐敗を探り、ベテランのエージェントと彼を知る若手の複雑な関係を絡め................ってな感じで、なかなか手の込んだドラマが展開するんよ。

安心の“BBCクオリティ”というか、スリリングな流れのなかで、観る側をグイグイと引き込む盛り上げ具合が心憎いんよなぁ。

特に秀逸なのは、主役のピーターおじさんとキットくんとの、一筋縄ではいかない、こじれた師弟関係ってのが、ドラマのポイントとして活きてるんよね。

もともとTVシリーズやったものの劇場版ってことで、シリーズを知ってれば、より盛り上がるんかもしれんけど、こうして知らなくても楽しめるってのは、クオリティが高いってことなのかも..............TVドラマの域を出ないって言われてまうかもしれんけど?!

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